急に泣きそうになる。

ただいま。おかえり。

先日、ふと、ある言葉を耳にしたら、それだけで、急に泣きそうになりました。

その日は、録画していたテレビドラマ『コンフィデンスマンJP』を見ていました。
このドラマですが、少なくとも私が見た回までは1時間の枠で毎回完結するようになっていて、回ごとに「○○編」というサブタイトルがついています。
また、各回の始めの方で、その回のテーマに関連する歴史的な名言が、皮肉的に、核心的に出てきます。
その日は『家族編』という回で、出てきた名言は、マザーテレサの言葉でした。
私は、そもそもこの番組は、気負わなく気楽に見られる番組程度にしか思っていなかったので、そのときも、なんとなくテレビを見ていたのですが、その言葉を聞いて、突然に目頭が熱くなりました。

「世界平和のために、私たちはどんなことをしたらいいですか?」
と聞かれたマザーテレサは、こう答えた。
「家に帰って家族を愛してあげてください。」

ドラマの方も、この回はとても面白い回だったと思います。

この回のドラマを見てから数日が過ぎましたが、マザーテレサについて、ずっと気になっていて、先ほど少しだけネットで調べていました。
私の知識量は非常に少ないと思いますが、にわかレベルにwikiの記事を見て、その後、名言をまとめたサイトで、彼女の30個程度の発言を見ていました。
どれもいい名言だと思いますが、やはり、どうしても、あの言葉に行くと、急に涙が出そうになります。

話が変わってしまって、すみませんが、私は、「人々のために一番すべきことは何なのか」という、思春期に多くの人が考えやすいことを、わりと大人になってまで、深く考えていた時期がありました。

これを考えるにあたり、すぐにぶつかる壁が
「少数の人を救うのか、多くの人を救うのか、身近な人を救うのか、地球の裏側の人まで救うのか。」
というものでした。
少し調べたり、考えたりしていましたが、そのときは、
「ヒロイズムに執着しなければ、どれの行為を行っても、間違えではない。」
というのと、
「世間でよく可哀相とされる人々を救うとよく言っている人ほど、一番助けが必要な身近な人を救わない。」
という過去に聞いた言葉が、答えかと結論付けたのを覚えています。
それでも、私は
「はやり、地球の裏側までも含めた、多くの人を救うべきなのではないか。」
という思いが、払拭できませんでした。

私は、「素人の私が現地に行って直接慈善的な行為をするのではなく、効率的に自分の能力を活かして、働いて、働いて得た金額のうち、自分の将来に影響しない範囲で、効率的に慈善活動をしている団体に寄付をするのが一番よいか」という考えのもと、
また、「100円相当の労働の報酬は100円であり、100円の価値は場所によって異なるなら、より価値のあるところに100円は行くべき」という考えもあり、数年間、少額でしたが、毎月自動でクレジットカードで寄付するシステムを利用していました。

まだもっと若いときに、会社を辞めると騒いだときに、当時の上司と、「人々に対して何ができるのか」とバカみたいにベラベラ喋ったのは、今となっては、恥ずかしいく、懐かしいです。

訳あって、数年前に寄付も辞めましたが、当時の考え自体は、今までも変わってはいません。
しかし、最近は少し縁遠く感じていたことは事実かと思います。

私が、今回、「家に帰って家族を愛してあげてください」というマザーテレサの言葉に心を打たれた理由は、今もはっきりとは分かりませんが、「この辺の経緯と関係あるのだろう」と思いながら、少し昔のことなどを思い出しました。
「あの頃、あの問いに、答えを得ることはできていなかったのだ」と今は分かります。
数年経って、少しだけ経験を積んだ私ですが、答えを得るとか、何か大それたことを知ったとか、そんなこともありません。
ただ、「思ったよりもその辺のことは複雑で、そして人間じみたものなのだな」と、思うのと同時に、心打たれた先には何があるのかなと、好奇心を抱き、また、真摯な心へと向くチャンスを感じる、そんな不思議な出来事でした。

ただいま。おかえり。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。